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羊毛的山月記

日付が変わって昨日、デザインフェスタに参加してまいりました。シノダです。
hi it's shinoda.
date was changed.and,
yesterday 15 May ,I joined Design Festival 31.



中島敦さんの作品を元にして作った作品が、半分虎の久虎くん。
my works "Hisatora" is made by
story of Nakajima Atsushi "Sangetsuki".


一応、この作文も会場に持って行きました。
well, I brought to that event this story's second creation composition .

しかし今回のディスプレイの位置は非常に読みづらい場所でした。
However, the position of this display was a very hard to read place.
なので改めてここに拙い文章で申し訳ないのですが、掲載しておきます。
so I repost it,that my sentences is very poor .sorry.




久虎晃は成積優秀ないたって真面目な学生だった 。
非常に頭の切れることで、幼少の頃から周囲に期待をかけられ、一目おかれる扱いには慣れていた。そんな並みの人間であれば到底耐えられない様なプレッシャアにも全く応えずにいかんなく才能を発揮できるような精神力をも持っていた。


当たり前のようにその先の将来に有利な高校に進学した彼はそこで初めて彼に媚びへつらうことなく接してくる人間に出会った。
彼らは周囲が勉強に明け暮れるのを尻目に「軽音楽部」を強引に設立して思う儘、音楽を楽しんでいた。「軽音」の遠山は彼に演奏すること、表現することの喜びを教えた。それも彼にとって初めての経験だった。


それからの彼は一変して音楽にのめり込み、水を得た魚のように生々として音楽漬けの生活を送った。そして案の定父親らが望んだ大学とは別の学校へ進学した。
進学後も遠山たちとは度々一緒に音楽を楽しんだ。
しかし、徐々にその彼、久虎からの連絡が途絶え始める。気付いた時にはとうの昔に大学を辞めていた。
遠山は彼の行方を捜し続け、ついに元恋人から居場所を聞き出して現住所であるらしいアパアトメントへと向かった。









久しく逢っていなかったとはいえ、それほどの月日がたっていないのにもかかわらず見る影もなく衰えた友人の姿に遠山は絶句した。次に何らかの薬をやっているのではないかと危惧して狭い部屋の中をひっかきまわして調べたがそれらしき物の気配はなく、暫く考えた後久虎に声をかけた。

お前は一体連絡も寄越さずにずっと何をしていたんだ。どうしたというのか。

久虎は何か喋っているかのようだったがよく聞き取れない。近づいて耳を傾ければ、
「もう帰れ」とのことだった。

冗談ではない。こんな今にも死にそうな人間をほっぽり出して帰れるはずがない。

遠山は埒が明かないと思い苦労して彼を自分の家まで連れ帰った。

頬がこけ顔色がさえないことからろくに物を食っていないことは容易にわかる。ありあわせのものを食べさせて、「何が何でもお前から何があったのかを聞きだすまではお前を一人にはしない」という旨を百篇ほど言い聞かせるとようやく彼は話し始めた。


まず自分はもう人間ではないと思う。
もう、という言い方をするとまるで以前はまっとうな人間であったかのような言い回しになるがずっと周囲の期待に応えるようにしか動いてこなかった。ロボツトみたいじゃないか。今となってはどんなつもりであったのかもわからないけれど。
お前に誘ってもらって生まれて初めて自分の人生には直接的に役には立たないことの面白さを知った。そして夢中になった。表現者の喜びを知ると、表現についてもっと極めていきたくなった。馬鹿げた話であるけれど、自分らしさというものを知りたかったのかもしれない。
それ自体は別段よくあることだけど、俺はそこから先を誤った。


何かを高めようとするならば、仲間にアドバイスでも何なり求めるような局面が必ずある。俺はそれをことごとく避けてきた。単に間違いを恐れたわけではなく、表現者としての日が浅い癖に自分のようやく培ってきたものが他人の一言でなし崩しになってしまった時、その後を恐れたんだ。そんな大層なもの持ち併せてないだろうにな。
自分の思うままに表現できなくなることで、自分らしさが無くなってしまうのではないかとつまらないことを恐れた。
だからお前たちと離れた。
側にいたら意見のやりとりは必定だろう。でも俺は、その時の俺は聞く耳を持たなかったろうから。喧嘩にしたくなかったんだ。それも浅はかな考えだよな。
離れて薄いつながりでライブに参加したりしてふわふわ生きてきた。

ある時、恋人が「あなたの子どもが出来た」と言った。全く身に覚えがないわけではないのだから、恋人なのだから、喜ぶべきなのだろう。だがどうしても出来ずに一瞬彼女の眼を強く見てしまった。すると相手は眼をそらした。
こんなことは言うつもりではなかった、言うつもりではなかったのだけれどとっさに
「誰の子どもだ」
とやってしまった。


彼女は妊娠していなかった。
いつまでもふわふわ生きている俺の心を単純に女らしく純粋な気持ちで試したらしい。
一瞬目をそらしてしまったのは多分彼女の心に別の人間が少なからず浮かんだのだろう。
それだって俺が責められた話じゃない。こんな奴の側に着いていてくれただけで十分にありがたい話だよ。でも、その一言が決定打となった。彼女は何処かへ行った。
俺は彼女を愛していたはずなのになぜこんなことを言ったのかと、自問自答すればなんのことはない、俺は「彼女」を愛していたのではなくて「俺の数少ない都合の良い理解者」を愛していただけだった。
だから結婚なんて全く考えられなかった。
去り際に彼女は言った。
「一人の人間の気持ちも、こんなに近くにずっといてもわからない様な人に、人の心を動かせるような音楽なんてできるわけないでしょう」。
だからもう俺は人間ではない様な気がする。かといって昔のように音楽に全てをぶつけることももうできない「人の心を動かせる」そんな動機が無くなってしまったから。しかも正直に言うともう音楽を楽しめないことの方が悲しい。人としてどうだろうか。
















一通り黙って遠山は聞いていたが彼が全て語り終えるとおもむろに家探しをして保険証を持って彼を心療内科へと連れて行った。
軽く栄養失調にもなっていたから必要なだけ彼を養生させられるように病院を回った。
とにかくものを食えるような状態にしなければならないと遠山は動いた。
当然こんな状態の久虎に診療代などあるわけもなく全て遠山が立て替えた。
名は売れてきたとはいえまだ若いインディイズバンドでほぼフリイタアの遠山だってこの出費が痛いことぐらいすぐわかる。久虎は遠山に「なぜ俺の為にそんなに尽くしてくれるのか」と訊くと遠山は

お前と昔一緒にやっていたバンドで、お前が俺たちの為に書いてくれた曲が今一番の財産になっている。お前は全く才能がないわけじゃない。だから俺がダメだとみなすまでは生きていろ。

---(a)----

久虎は現在遠山の片腕となりバンドを支えている。












二〇一〇年五月加筆修正






後ほど、追記もしたいと思いますが私たちはどうしてもアンハッピーエンドが嫌いなのです。
おもしろくないからです。

人に哀しみを誘わせるようなストーリー展開は在り来りなような気がするからです。
だからどうにかこうにかして、どんな話も脳内補完してハッピーエンドにまで持って行きます。

悲しい気持ちにするのは簡単ですが、楽しい気持ちにするのは難しいことだと思います。
優れた芸人さんは皆さん「頭がいい」。

ジャンルは問いません。
江頭2:50さんのような芸風も大好きです。


久虎くんはダメな人ですが、作った時の状態は ---(a)----の部分なので更生途中ですw
不幸では有りません。



人間の心の中のどろどろを表現するという作品も素晴らしいものが沢山ありますが
私たちは自分たちの中の物で十二分に間に合っているので、
見たことの無いような「(普通に暮らしている)綺麗な人を作りたいなあ」と思います。


あとは現実的にもっと、作品自体綺麗に(特に小物)仕上げられるような勉強の必要性も感じました。


そんなデザインフェスタでした。

改めまして、この文を読んでくださっている方々、
twitterTLの皆様、ブログつながりの皆様、いつもお世話になっております。

毎度ありがとうございます。


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シノダ、ミコシバ

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コメント

うんうん

やほほー シノダさん!
暗いものを作りたくないの、私もそうだからよくわかるー!
暗いものなら世の中に山ほどあるし、自分の中だけでもう充分。
わざわざそれを表現して、二次被害みたいなことになりたくないの。
(心の中のことを表現して、またショックを味わう みたいな)
私は無邪気なものを作り続けたい~と思います。

久虎君のお話、どんなふうになるのか、楽しみです♪

Re: うんうん

キニナルさん

やほほー。
暗いものは嫌ですよね。
「それも含めて人間だろう」と言われたら、
その通りですが、なにも
「そこにばかり」スポット当てなくてもいいと思うんです。

明るいものの方が神経に触らないので悲劇的なものよりインパクトは薄くなってしまうのは致し方ないやもしれません。でも、同じく価値はあるはずだし何よりそっちの方が綺麗に見えるので好きですw

無邪気なものは綺麗ですよね。
イノセントですものねー。
久寅くんは一応この作文でフェードアウトです。
多分一生仲良く暮らして行くと思います。
元恋人は自分にあった尽くしがいのある男性と結婚するんだろうな…

シノダ

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プロフィール

JuhlaSisko シノダ

Author:JuhlaSisko シノダ
シノダ レイコ

1987年 5月生まれ。
JuhlaSisko、制作担当。
三度の飯と同じくらい編み物が大好き。生まれも育ちも茨城。


ミコシバ デミコ

1987年 10月生まれ。
JuhlaSisko、設計担当。
口も悪いが手も早い。生まれも育ちも茨城。


【活動歴】
2009年   創作人形ユニット「雑用姉妹」結成。

2010年5月 デザインフェスタに初参加。

2014年   創作人形ユニットから創作編みぐるみユニットに。
      このころから作品の販売を開始する。

2015年末  本格的に作品の販売活動を始める。

minne

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