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この子よう泣く 守をばいじる

子守り当番がまわってきました。


ほんに、「守も一日痩せるやら」といった感じ(by 竹田の子守唄)。


切なくて。切なくて。


そんな感じでやっております。


ええ。ここで切ない噺を一席。



「お人よし物語」


恵まれているやらいないやら、俺にはさっぱりわからなかった。
俺は金持ちの院長の一人息子として多大なる期待を背負わされて生まれてきた。
幸運だったのは、期待に応えられるだけの能力を与えられていたこと。



自慢じゃないが教師の発言、板書、三日前からのテスト勉強のみで余裕で学年トップクラスに入れた。
もちろんそんな暴挙はしなかったけど。だって俺、いわゆる優等生だったから。
母さんがロシアの血をひいてたからクォーター。顔もそこそこよかった。まぁ親は期待かけるわな。末はって。



こんな前フリだとそのあとずっこけてグレそうだけど、それは無かった。
あんまり周囲の期待が凄いともうそんなことできないわけよ。
必然的にいい子にしてたら、なんかそういうの刷り込まれちゃったしなぁ。




小学校に上がってしばらくするとそんな気さらさらないのにお付き合いのお誘いがたくさん来たよ。そりゃ山のように。
だけどさ、それって一人に絞れってことになるでしょ。
できなかったねぇ。期待に応え癖が既にかなりついてたし、女の子ってすぐ泣くしさ。
しまいにゃ強そうな女の子が登場して俺は悪人扱いだよ。
だから俺は孤高の一匹オオカミを決め込んだ。決め込まざるを得なかった。




勉強できてスポーツできて顔がいいからたくさんモテて、なぜ付き合わない?
そういうフィーリングがすぐに広まってイジメこそなかったものの、のけものだよ。すぐに慣れたけどさ。
だけどさ、誕生日会の招待話なんか聞いちゃった日には小石を蹴りたくなるぐらい切なかったよ。
なんとか認めてもらいたくって頼まれることを何でも引き受けるようになった。
一度そういうポジションに移行するともう引き返せないよ。お人よし度は格段にレヴェルアップしていった。




そんなわけで高校では文化祭実行委員会副委員長。
当然超のつく進学校にいった為、周囲は異常な勉強中毒。誰もそんなもん引き受けないから教師が当然のごとく、俺にね。
だけど副委員長。上には上がいた。俺以上の筋金入りのお人よし。




高橋とはすぐに意気投合した。俺とは正反対にチびだし、顔は悪いしだけど、気質がほぼ一緒だから。
実行委員会にはお人よしマドンナも存在した。マドンナとは程遠い外見だけど。
野暮ったい雰囲気で、顔も中の下くらい。そして身長は俺と同じくらいある。高橋より全然高い。
だけどもうそれは凄く可愛く見えて仕方なかった。俺にも高橋にも。優しいしね。



だけど今野さんが密かに存在していたらしい俺のファンクラブに入っていたらしいことを高橋がため息交じりに言ったんだよ。
これは幾ら両思いでも付き合えない。無理無理。俺、お人よしだもん。
それに三人で押しつけられた残務を実行委員用の教室でしてる時間が凄く好きだったんだよ。
実質的に俺にとっての初めての友だちだったんだよ。




それにしても女の子ってどうしてああ物騒なんだろう。
今野さんが女子数人に呼び出しを喰らったのを聞いた時、高橋と血相変えて駆け付けたよ。
彼女は体こそ大きいかもしれないけれど、非力な、守ってあげなきゃならない女の子だから。
で、ほんとギリギリセーフ。なんと相手はナイフ持ってきてたんだよ。




俺が来たことに逆上しちゃったらしくて突き出した所に後先考えずに飛び出した。
刺されちゃったよ。ものの見事に。かっこいいだろ?
したらさ、

「私が今好きなのは高橋君だもん!!」

だとよ。ある意味、俺、かっこいいな。




運ばれながら確信したね。これはもう助からないって。
だって雰囲気で分かるもん。
今野さんが泣いてる。高橋が横でそれ以上に泣いてる。




でもなんか後悔はしてなかった。俺、お人よしだもん。
心残りはあるにはある。残された両親や、文化祭当日の模擬店監督の仕事。残務整理。
たぶん結婚するだろう二人の式に行けないのも残念だなぁ。
だとすれば心配なのは、



こんなにお人よしな二人がうまく世間でやっていけるだろうか?騙されたりしないかなぁ?陥れられたりしないかなぁ?

俺さぁ、かなりいい子にしてたから多分一つくらいなら願い事叶うよな?
生まれ変われるなら二人の子どもにしてくれよ。
俺、全力で親孝行するからさ。



written by tokuzawa




せつねー。

はい。きりかえ。

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http://atelier.woman.excite.co.jp/creation/8607.html

ミコシバ

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プロフィール

JuhlaSisko シノダ

Author:JuhlaSisko シノダ
シノダ レイコ

1987年 5月生まれ。
JuhlaSisko、制作担当。
三度の飯と同じくらい編み物が大好き。生まれも育ちも茨城。


ミコシバ デミコ

1987年 10月生まれ。
JuhlaSisko、設計担当。
口も悪いが手も早い。生まれも育ちも茨城。


【活動歴】
2009年   創作人形ユニット「雑用姉妹」結成。

2010年5月 デザインフェスタに初参加。

2014年   創作人形ユニットから創作編みぐるみユニットに。
      このころから作品の販売を開始する。

2015年末  本格的に作品の販売活動を始める。

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